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「なんか急に精神に穴があいて、宇宙が見えるときってないですか!?」
はぁ?
いきなり何言ってんだこいつ。
と俺は思った。
聞き間違いかもしれない。
確認してみよう。
「すまん。今なんて?」
「だから、急に精神とか自意識に穴があいて、宇宙が垣間見えたり、神みたいな存在と接触してるような感覚になる時はないですか?」
むしろ状況は悪化したようだ。
予想外の事態に直面した時はまず状況を確認せよ。
と言ったのは誰だっただろう。
そんな偉そうなヒゲ面をぶん殴ってやりたくなった。
偉そうな事を言う昔の人はヒゲ面に決まっている。きっとそうだ。
「どういう時だよ?」
「例えば寝る前とかですよ。なんか急に意識がぼんやりして、気づいたら宇宙なう。てきな。」
すごいむかつくドヤ顔をかましてきたのは、
巻島電波。
俺の悪友で、地毛の金髪がアンテナのように逆立っている。
顔はけっこう童顔だ。
身体もそんなにでかくないので、未だに中学生と間違えられるようだ。
「なんか、その説明は悪意ありません?」
「おまえこそ勝手に人の心読むんじゃねえよ。」
あと、こいつはテレパシーが使える。
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