祭り前夜

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ゆい「あ、9時だ。始まったな。そろそろ出よう。」 アキ「…………………。」 外に出ると冷んやりとした風が吹いている。 アキはゾッとした。 周りは誰もいない。 夜笑寺、村会館だけコウコウと電気がついている。 村人は山に行っているのだろうか。 念のため、隠れながら、祠、鳥居を抜けて2人は山へと入って行った。 カサカサカサカサカサカサカサカ 風が強いせいか、草木が揺れている。 そして、あの柵を越える。 アキの首筋には、異様にダラダラと汗が流れる。冷や汗なのだろうか。 ゆいは、意気揚々と歩いている。 ボンヤリと光が2つ見えてきた。 あの洞窟だ。 ゆい「ここからは、木々に隠れながら行こう。」 アキ「そうだね。」 カサカサカサカサカサカサ 草木が揺れる音で、2人の足音はかき消される。
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