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「宗矩!しっかりするのだ宗矩!」
「宮本武蔵・・・・奴を放っておいては、
この日の本にバテレンが蔓延(はびこ)り、
南蛮の領土となる・・・・
そうなる前に奴を倒せ・・・・頼んだぞ・・・・お前にしか出来ぬ・・・」
そう言うと宗矩は、
武蔵の腕の中で力尽きた。
かつての好敵手が倒され、
それを自分に託された。
自分の為だけに戦っていた武蔵の中で、
今まで抱いた事の無かった使命感が、
芽生えつつ有った。
「よく分からぬが、
あやつを倒せば良いのだな・・・・
言われなくとも!」
「はっはっは!どうした異教徒ども!?
共に地獄に堕ちる算段か?
今すぐ行かせてやるぞ!」
「ふん!」
武蔵は柄だけとなった丸太木刀と、
爛(ただ)れた巨大刀を投げ付けた。
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