私は実は

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「貴方…私の事が見えるの…?」 「え、見えるけど。見えるって、もしかして」 「そうなの。私幽霊なんだ」 私が死んでから初めて会った"見える人" 「そうなんだ…」 どうしよう、物凄く気まずい。 だけど、誰かと話したい。話したくて仕方がない。 「私…ね。二年前に誕生日の日に学校帰り交通事故で死んじゃったんだ。」 「そう…。」 彼は優しい。私を怖がったりしたい。あえて何も言わず話を聞いてくれる。直に触れてないのになんか温もりが感じる。やっぱりそれは彼の優しさなんじゃないかと思う。 「…思い残したことがあるんだね。」 「うん…」 「俺で良かったら聞かせて?」 良いのかな。彼に頼って 今日初めて会ったばかりなのに迷惑かけちゃう。 でも、このチャンス無駄にしたら絶対後悔するに決まってる。 「あのね、今日誕生日なんだ。だから、お祝いして欲しい!」 彼は少し目を開けば優しく微笑み「勿論良いよ」と言ってくれた。 「ありがとう」
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