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果たして薄汚れた天井を見上げているのか、それとも天井が私を見下げているのか、考えたところでよく分からない。
本日も私は時間を持て余し、部屋の中央で両手両足を広げ、大の字になっていた。私の背中の下にはいつ着たかもよく覚えていないたくさんの洋服たちが下敷きになっている。ごめんなさい、洋服たち。あまりにも暇すぎて、心の中で何となく謝ってみる。
時間はたっぷりあるというのに、体はいつもしんどくて眠い。
「いったいなぜだろう?」
目の前に広がる薄汚れた天井にそう問いかけてみるが、返事はなく、いつまでも薄汚れており、いつまでも茶色だ。もしかすると、入居してから一度も拭き掃除をしていないことに対して怒っているのかもしれない。「お前なめんとんのか、ワレ?」といった具合に。拭き掃除をすれば、ペラペラと会話に応じてくれる可能性もあるかもしれない。
さて、くだらない妄想はこれくらいにして、とりあえず下敷きになっている洋服でも洗濯してみるか、と考えてみる。
もちろんそれは本当に考えただけで実行に移す気など毛の頭ほどもない。このだるくて眠たがりの体を動かせたとしても、決して洗濯なんぞには体を動かしません。ええ。
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