俺と彼、俺と野球

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試験が終わったことで、今までの勉強モードがなくなり、いつもの学校という感じになった。 部活も再開され、もちろん野球部もグラウンドを駆け回っている。金城もその中にいる。 俺はというと図書室で勉強中。今日の授業の復習とか、明日の授業の予習とかをするためだ。 試験勉強を始める前は、家でやっていたことだけれども、今日からここですることにした。 図書室が居心地のいいものだと気付いたのもあるけれど、何より金城と帰るためだ。 金城は野球部、俺は帰宅部ということで、俺たちが一緒に帰るためには、俺が待たなければならない。 部活に入ろうかなと入学当初は思っていたけれど、いまいち自分に合う部活がなくて諦めてしまった。そんなわけで、俺は帰宅部である。 にしても…… 野球部の声がよく聞こえるな。 元気な声が、自然と耳に入ってくる。それは決して不快なものじゃなくて、むしろ元気をもらえるくらい癒されるものだった。 どうしてこんなに聞こえるのか。それは図書室の場所がグラウンドに近いからであろう。それに、図書室は静かだから。 俺は一人納得して、グラウンドに一番近い窓側の席に座った。 窓から外を覗くと、野球部が必死に練習をしていた。汗臭いけど、それ以上に熱くて、爽やかで、華麗なスポーツだ。 俺は彼らの姿に触発され、勉強に取り掛かった。
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