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これは片思いなのである。ずいぶん久しぶりの情熱を私の心は帯びている。
相手は会社の同期だ。私は自分も相手も吃驚するほど殿方が苦手で、すぐ顔が真っ赤になる。それは殿方を高く見積もるからなのである。男という性がえらく神秘的に高貴に思えるのだ。デブと不細工以外は。そんな中、めげずに話しかけてくれるのがその同期だ。仕事上仕方ないとはいえ嬉しいものである。それと仕事があんまりできていないところや話下手なところやそこを引け目に感じているところ、そしてあの笑窪に抹殺されてしまうのである。彼を考えると胸が締め付けられ、子宮が疼き、手足が軽く痺れる。これこそ恋なのである。
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