サワルナ、キケン。

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 メンバーや他のバンドの奴等と浴びるほどアルコールを煽って、大盛りあがりし、そこにはスタッフが声を掛けたファンたちも数人いた。  その中に、短いスカートの裾から覗く太腿が細すぎず、太すぎず、脚フェチの瑛海にはたまらなく好みの脚をした女がいた。  わざと隣に立たせて、肩を抱いたり腰に手を回したり、酒に酔った勢いで悪さばかりした。彼女は初め、照れて逃げていたものの、次第に瑛海を許して、輪から抜けてフロアの隅で何度も隠れてキスをした。 「──まさか、最後までしちゃったの?!」  顔面蒼白で瑛海は黒レースのショーツを握り締める。 「してないから!」  バスタオルを腰に巻いたか矩がいつの間にか部屋の入り口で仁王立ちしていた。またも条件反射で、薄い胸板を見てしまう。 「じゃあ……、セ、セーフ……?」返す言葉はそれで間違っていなかったかと、瑛海は自信を持てずに最後は誤魔化すように笑った。  だが、矩の怪訝な表情からして、それは明らかに不正解だったようだ。 「すごい勢いで俺のこと押し倒しておいて……瑛海ってば寝ちゃったの! 全裸になって、チンコ丸出しで、俺の肩に頭乗せてぐーすか寝たの!」  もう、その光景を想像するだけで瑛海は今にも嗚咽をあげて泣きそうだった。穴があったら入りたいとはこういう時に使うのかと無駄な応用も覚えた。 「──ごめん……」     
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