1ターン目 新人社員のゾンビAです

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 昨日までは人間だったが、今は死にたくても自分では死ねないアンデッドになってしまった。隣にいるBもそうだ。昨日、こいつもゾンビ落ちして同期になった男で、俺と徒党を組むメンバーになったゾンビ。   だが今の俺たちゾンビは違う。  我々アンデット社は、アンデットを統率した組織。そして、ゾンビも熟練度で出世・昇進できる存在へと変化している。高レベルの魔力もしくは、高等技術を身につけた剣士はリッチやデュラハン、ドラゴンゾンビライダーとして上級魔物にクラスチェンジする。ゾンビはソルジャー職であり、出世ルートの初級職でもある。  体の点検をしつつ新人ゾンビのヤル気を上げることを狙いとした耳触りのいい言葉を並べ立てた説明を思い出していた。体の欠損がないことを確認し、身支度も済ませた俺が向かう先は繁華街。そう、新人が試される時は来た。  そろそろBも準備が終わりそうだ。Cはいない。どっかで浄化されでもしてなければ、繁華街で会えるだろう。 「B、そろそろ行くぞ」 俺たちは繁華街へ向かうことに決めた。
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