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「ねぇ祥、やっぱり顔熱いよ。風邪でもひいた?」
誰のせいで顔を顔を熱くさせているのか、永緒には自覚がないのだろうか。こんなに接近されて、どうやって平常心を保てば良いのやら。
「もしかして、照れてる?」
「照れてないし風邪もひいてな……っくしゅ」
「ほら、またくしゃみして。最近忙しそうだし、ちゃんと寝られてないんじゃない?」
確かに、この一週間は部活の朝練があったり夜遅くまで課題をやったりして、三時間程しか睡眠時間が取れてなかった。睡眠不足だと免疫力が落ちるというし、もしかして本当に風邪をひいているのだろうか。
(まあ、課題溜めてた俺も悪いんだけど)
今週中に出さなければならない数学の課題が山積みになっているのだ。計画的にやらなかった自分にも問題があるとは思うが、課題を出した張本人が憎らしくなってくる。
(くっそー、紫藤先生め……)
「相変わらずだね。俺も手伝おうか?」
「え、良いの?」
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