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 先輩の黒子(くろこ)姉さんは人間達に人気者だ。  黒子姉さん曰く、たまたま落とした胡桃が人間の乗り物に踏まれて、食べやすくなった。  これはしめたって食べにくい食料は人間の乗り物に踏んでもらうことにしたらしい。  それをたまたま見ていた人間が、天才だと大騒ぎして、一躍人気者になった。  私の大好きな先輩。  幼かった私はそんな黒子姉さんの話を、目をキラキラさせて聞いていて、いつか私もそんな素晴らしい事を体験してみたいと、夢見て来ていた訳で。 「おやりなさい」  黒子姉さんの後押しに、空からぽーいって落としてみたら。  人間の頭に当たって大騒ぎ。 「この、バカカラス!!」  胡桃が割れる代わりに、石が飛んできて。  もう少しでぶつかる所だった。
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