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次の日、数学の授業にはいつもの女性が教壇に立っている。代理のオヤジの姿は無い。
身元も性別も特定できないほど、炭の塊となっていた焼死体。たまたまその日、女性は家に居らず、鍵を掛け忘れたものだから、おそらく空き巣か誰かが運悪く焼け死んだらしい。
当の女性は、急に自分探しの旅に出たとかで、連絡もつかないものだから、学校長が亡くなったと誤報を流してしまった……という具合に修正された。
退屈な数学の授業だが、この箱庭では気に入っているアイツを眺めるのは悪くない。
ふと、俺とアイツの視線がぶつかる。すると、頬を赤らめて視線を逸らされた。
しばらくこの“距離“も悪くない。
―完―
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