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「とりあえず、所長にメールで手に入れた情報を知らせておこう。ああ見えて警察に連絡するタイミングだけは抜群にいいし・・・」
携帯電話のメールで保健所から得た情報を所長の携帯電話に送信する。そしてしばらく返事を待つが、返答らしきものは返ってくる気配がない。
「まぁ、予想はしていたけどね」
日暮探偵事務所の所長、日暮園という人物のことはこの一年という時間でかなり深く知ることができた。そんな彼が情報をメールで送った後にすぐ返信をしたことなど今まで一度たりともなかった。そう、それがどれほど有力な情報であっても、だ。
「次は被害者宅を訪ねてみよう」
所長のことは素早く頭から消し去り、次に自分がしなければならないことに頭の中を切り替える。必要な情報と状況を頭の中で処理しつつ、アトリエは被害者宅を順番に訪問することにした。
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