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短髪で日に焼けた、元気を体現しているような男がズカズカと入ってきた。 「……」 「……」 私も早瀬君も、そちらの方に目を奪われる。 孝文? 早瀬君……のこと? 早瀬孝文、だったよね、確か。 「……声でかいよ、陽平」 早瀬君が溜め息混じりに立ち上がる。 「どーせ、ほら。 誰もいねぇじゃん」 その人はこちらに歩いてきながら図書室にふさわしくない大きな声で尚も喋る。 「今日、バスケは?」 「なんか今日体育館使えないらしくて、休み」 この人、確か……。 木之下陽平。 今は他のクラスだけれど、1年の時、クラスが一緒だった。 意外……。 早瀬君と友達なんだ。
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