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「ぐはーーー」 高田君の大きな声とリアクション。 ちょっと恥ずかしい。 「深沢も何で教えてくれなかったんだよ。 俺、密かにハートブレイク」 胸に両手をあてて切ない顔真似をする高田君。 冗談と分かりつつ、私は笑っていいものか微妙な感じ。 「で? 誰?相手」 「え?」 当然のように聞かれる。 高田君の大きな声のせいで、周囲のみんなも顔はこちらに向けていないものの、耳だけ傾けているような気がする。 まあ、知っている人もいるとは思うんだけれど。 「……え、っと」 どうしよう。 恥ずかしいな。 私と早瀬君、教室では全くと言っていいほど話してないし、今名前を出して無理やり話に巻きこませたら迷惑だよね。
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