あとがき

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『放課後図書室』に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。 この作品は、初めて書いた、ちゃんとした(!?)学園ものです。 なかなか慣れずに、執筆前は毎回、学生時代を思い出したり、心を洗ってくれそうな音楽を聴いたりと、精神統一をしてから臨んでいました。 おそらく若い人、特に学生さんはいろんな大人の人達から「この時期を大事にしなさい」と言われていると思います。 でも、当たり前の幸せの中で幸せを実感することや、健康体の人が健康のありがたみに感謝することが少ないこと同様、青春のさなかで青春を実感したり、その時期における自己形成の重要さを考えたりすることは少ないのではないかと思います。 自分も、写真を見て懐かしむことで、あれは青春だったな、と思い起こすことはできるけれど、その当時に毎日好奇心や意欲に満ち溢れていたかというとそうではないし。 ただ、『自分はやればできる』ということをこっそり胸の内に秘めながらも、果歩同様、『恥ずかしい』や『卑屈』や『臆病』に隠れて何も行動してこなかったな、という後悔と事実が残っています。 『きっかけ』を自分以外の何かや誰かから与えられることをひたすら待って、せっかくの自分らしさの表面をコーティングして。
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