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目を開けたらもう朝だった。
「うわぁ、酷い顔」
制服も来たままで。
「由美ー暖人君来てるわよー」
会える訳ないじゃん。
「今日休むから学校行ってもらってて…」
「あらそう」
今日は修了式で行かないといけないのに休んでしまった。
だって、修了式ってことは暖人とも最後の日じゃん。
先生も言うんだろうな「西山君は転校します」って。
泣いちゃうよ絶対。
テロリン
電話だ、誰からだろう…。
画面を見ると暖人からだった。
私は電話を取らなかった。
鳴り続いていた着メロも止まった。
「もう、ダメダメだな…私…」
薄笑いを浮かべればなんだか眠くなって私は眠りについた。
そして、起きた頃にはもう修了式は終わっていた。
今日は金曜日だから明後日には暖人行っちゃうんだよね。
何処に住むんだろう、何処の学校に行っちゃうんだろう、
聞きたいことはあるし、話したいこともたくさんある。
でも、私は会いに行けなかった。
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