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少し遅くなった
「ただいま」
リビングの扉を開ける
「え?」
驚いて掌を強く口に当てた
「おかえり♪迎えに来た」
ふわりと微笑み距離を縮めて来た
「子育てお疲れ様。やっと終わったね」
頭をぽんぽんと軽く叩く
「…どうしてここに?…」震えながら出す声は掠れ小さな声だった
「18年間、ずっとアナタを見守ってきたんだよ」
真っ赤な服を着て話すのを、震えながら見詰めた。
「アナタは子育てするって言って離れたんだから、終われば自分の元に帰ってくるでしょ?
だって、嫌いで別れたんじゃないし。
早く会いたくて迎えに来たんだよ」
あぁ……涙が止まらない……
「クスクス…泣くほど嬉しい?
あぁ、あの人達はもうアナタに必要ないでしょ?
だから、事情を話しておいたよ。
大丈夫、心配しないで」クスクスッ
「…そんな…」
ソファーの先を見つめ、崩れ落ちる
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