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高校の部活、悩んだけどやっぱりサッカー部に入ることにした。
始業式が終わって、講堂を出ると校舎は静かなのに
グランドでは野球部とサッカー部だけが練習していた。
自ずと足がそっちへと向く。
「束、先帰ってるわよ」
母親が俺を見つけ、何か言ってる様だったが
俺は練習風景に見入っていて
「あ?ああ」
と曖昧に返事をした。
暫くグランドを見ていたら、不意に後ろから声をかけられた。
「入学おめでとう。入部希望者、かな?」
振り向くと上級生らしい優しい感じの人がいて、
自分から、マネージャーだと教えてくれた。
「ありがとうございます!そのつもりです。
よろしくお願いします」
「うん。宜しくね」
再びグランドの方に目を戻す。
活気があり、選手の動きも良い悪くない、
そう感じるには充分だった。
ただ、ここで全国を狙えるかは分からないけど
がんばろう、アイツの事もこれを期に忘れよう
そう思いながら家路についた。
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