1 私の苦労は耐えない

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それに気付いた一樹が振り向き様に、冷たい視線を私に向ける やばっ 後で面倒臭い事になる。 私は、必死な思いで笑いをこらえて自分の弁当に集中した。 「一樹くんって、可愛いからモテモテだよね。性格だって、めっちゃくちゃ良いし」 早苗は手を組ながら顎に乗せ、ウットリとした瞳を向ける はぁ 早苗は、何も分かってない アイツが、いや、一樹がどんな奴かを 本当、この場で あの姿を公開処刑にしたいくらいだわ 早苗、貴女は幻想を見てるのよ 目の前にいる天使の羽が生えたかのようにうつるアイツは、本当の姿じゃないの。 あー、言いたい。アイツの本性を言いまくりたい でも、誰も私の言葉なんか聞いちゃくれないんだろうな…… 「実優はいいよね。幼馴染みなんだもん、普通に会話したりできるんでしょ?」 「そりゃあ…… あんまり いいもんじゃないけど」 「何、言ってんのよ。いいに決まってるじゃない。周りの女子からしたら、もう羨ましすぎるを通り越して、ヤバイんじゃない?」 変わってあげられるなら、変わってあげたい。 幼馴染みの座を… 「ははは。大袈裟なんだよ」 苦笑いするしかないな。これは くぅ~ 一樹のために 何で、いちいち作り笑いしなきゃいけないのよ。 本当、疲れる
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