4 揺れる心…

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ここは正直に答えるべきよね… 「いや、あのさ… 一樹からしてきたのは確かだけど」 「はあ?一樹くんから?そんなわけないじゃん。貴女がキスしたんでしょ!」 そんな、決めつけられても…… 本当に私からはしてないんだけど 私の言葉なんか、聞き入れてはくれず 「どうせ貴女が誘惑したんでしょ?幼馴染みだからって何でもしていいの?」 「誘惑?そんな一樹にするわけない…」 バンっ! 私が、言いかけた言葉を体格の良い女子の腕が私の横を通りすぎ壁に手をついた ギロリと睨み付け 「一樹くんに近付かないって言えよ。正直、目障りなんだよ」 「…そんなこと言われても困る 」 「は?困る?やっぱり、お前も一樹くんが好きなんだろ!」 「え?それは違う…!」 何でそうなるの? すごい、勘違いしてそうだけど この人達 「違う?どうだか。まあ、貴女が一樹くんに釣り合うわけないけど。でも……もし、一樹くんに近付かないっていう条件がのめたら、今すぐ解放してあげる。条件がのめないなら、こっちにも考えがあるけど… どう?」 「考え?…何それ」 「うるさい。早く条件は、のめるの?のめないの?」 いきなり、そんな事 言われても 一樹は、苦手だし どちらかと言えば嫌いだけど… でも、近付かないでっていうのは違う気がする あんな、裏表がある一樹でも私の大切な幼馴染みだもん。 それは無理だよ 「それは、のめない」 私は体格の良い女子に、睨みをきかせてハッキリ答えた 「あっそ。じゃあ…仕方ないか」 そして私の言葉に呆れたように呟くと 体格の良い女子が後ろに立って見ていた仲間に顎で合図した すると、突然 二人の女子が私をガッシリ掴み 引きずるようにして連れてかれたと思ったら 今は使わなくなった旧体育倉庫に閉じ込めたのだ。 「ちょっと!開けてよ!何なの?」 埃とカビ臭い倉庫内 真っ暗で、自分の足下さえ見えない ドアは何かに引っ掛かってるみたいで開かないし… 何で、私がこんな目に合わなきゃいけないのよ
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