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でも……
この跳び箱…所々、破損しちゃってて慎重に動かなきゃ崩れそうなんだもんね
またがるだけで精一杯なんですけど……
額からは得体の知れない液体が溢れ出す
頑張るのよ私
ここで頑張らなきゃ出られないし月野くんにも会えないままだし
私は恐る恐る片足を跳び箱の上に乗せてみた
グラグラ揺れる跳び箱
これ、本当に大丈夫かな……
はっ！！
ダメよ弱気になっちゃ
後、少しなんだから…
これは思い切りが大切
………よし！行こう！一気に行こう！！
自分で自分を説得しながら
気合いを入れた私は もう片方の足も跳び箱の上に乗せる事に成功した。
ここからは、ゆっくり立ち上がるのみ
カタカタ震える身体を何とか支えながら真っ直ぐに立つ
少しでも動こうものなら、バランスを崩して跳び箱と、共に落ちてしまう
スー・ハー・
気持ちを落ち着かせる為、私は深く深呼吸する。
そして、少し背伸びをして窓の鍵に手をかけた瞬間
突然、跳び箱の下段が割れバランスを崩し、けたたましい音と共に私は 後ろに投げ出される
ヤバイ！
もう、ダメかも……！！
怖さのあまりキュッと目を閉じた瞬間だった
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