4 揺れる心…

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私は一樹の腕から離れると タコみたいに顔を真っ赤にさせて膨れた。 その瞬間、一樹が、フッと吹き出す 「わ、笑ったな!すっごいムカツク。それに!何で一樹が ここにいるのよ!」 「は?助けてもらっといて逆ギレかよ」 「別に頼んでないし……一人でも、出れたもん……」 「ふーん。あっそ、なら一人で出たら?あの窓から。俺は来なかったことにすればいいんだろ?」 一樹はムクッと立ち上がると扉に向かって歩き出す ちょっと待ってよ。 行かないでよ 一人にしないでよ…一樹… 振り返ろうとしない一樹を私は 無意識にその腕に掴まっていた 「い、行かないで………」 一樹は私の言葉に少し振り返り、今まで見たことがない優しい笑顔で「バーカ。実優を一人、置いてくわけないだろ」そう口にした… 「あ、ありがとう。一樹… 助けに来てくれて本当に ありがとう…」 自然に涙が溢れてくる私 そんな私を優しく撫でる一樹の手 「これくらい、どうってことねぇよ」 この言葉に また涙が溢れだす そんな私を見て呆れたように笑う一樹は… 涙で、よく見えなかったけど… 少し照れてるように私の目には映った
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