4 揺れる心…

10/22
前へ
/343ページ
次へ
------ あれから、私は無事に6時間目から出席できるようになった。 これも助けに来てくれた一樹の、おかげ… 今回ばかりは感謝しなきゃって思うけど… それよりも、さっきから右手を制服のポケットに入れたまま出そうとしないのが気になる 何するにも左手だけでやってる 一樹… まさか、、私のせいで右手痛いのかな… 「なんだよ。さっきから… 気持ち悪っ。あ、まさか俺に惚れたか?」 な、なに言ってんのよ! 私が一樹に惚れるわけないでしょーが 「意味わかんない!あーあ、一瞬でも心配して損した」 「は?心配?なんの」 その右手よ…… と口にしようとした時 「佐伯!うるさい。授業中だぞ」 英語の顧問の先生に注意されてしまった くそ…… 一樹のせいで、怒られたじゃん 隣の一樹をチラ見すると、左手で口元を押さえながら必死に笑いをこらえていた あーもう、ムカツク! もう絶対、心配してやんないんだから
/343ページ

最初のコメントを投稿しよう!

246人が本棚に入れています
本棚に追加