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「あら?実優ちゃん、久し振りね。学校帰り?」
一樹の家へとやってきた私は丁度、買い物から帰宅した おばさん とバッタリ出会した
「一樹、いますか?」
「ええ。いるわよ、上がって上がって。後で美味しい お菓子持ってくから」
ニコニコ笑う、おばさん に私はペコリと お辞儀をした後、二階にある一樹の部屋へと上がっていった
部屋の中からゲームの音が鳴っているのがきこえてくる。
私は躊躇なく部屋のドアを開けた。
「ちょっ!!何でいんだよ!」
突然の登場に驚く一樹は左手に持っていたゲームのコントローラーを即座に落とした
ほどなくしてゲームオーバーの効果音が鳴り響く
「あーあ。実優のせいで、負けちゃったじゃん」
「ふん、左手だけで、やってるからじゃん。ねえ その右手、バスケットボールで怪我したんだって?」
私の問いに一樹は右手をサッと背中へ隠す
隠さなくても全部、分かってるってば
「あれ?でも、今日はバスケットボール断ってなかったっけ?」
更に私は質問した
すると、一樹は目を泳がせ
「あ、後で 参加してやったんだよ。悪いか」
そう答えた
ふん、嘘ついてるのバレバレなんだけど
「へえ、じゃあ明日 聞いてもいいよね?一樹がバスケやったかどうか……佐藤くんに」
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