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「ハァー。ったく…… 分かったよ。これはバスケで怪我したんじゃねぇよ」
一樹は深い溜め息をはきながら答えた
「ねぇ、私を助けた時なんでしょ?正直に答えて…」
私は鋭い眼差しで一樹を見つめる
一樹は、私から目をそらした後、再び溜め息をついて何か思いきったように口を開いた
「まあな。でも大した怪我じゃねぇから心配すんな」
ほらね。やっと自白した
「大したことあるから包帯巻いてるんでしょ?病院行ったんだよね?何て言われたの?」
私はグイグイせめる
「大した事ないって。実優は気にすんな。それより月野とどうだったんだよ、無事に付き合えたのか?」
は?何?今はそんな話してないでしょ
私は怪我の事を知りたいだけなのに
また、そうやってカッコつける…
「一樹には関係ないでしょ?それより、怪我の具合が知りたいの」
私は、いてもたってもいられず一樹の目の前へと、詰め寄る。
すると、なぜか一樹の頬はピンク色に染まっていく。
そして……… 私から目をそらしながらボソッと呟いた
「……関係ないわけないだろ。バカ実優」
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