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「いや… いくらなんでも俺だって嫌味とか言わないだろ普通……」
何よ
同情するつもり?
「珍しい。一樹が嫌味 言わないなんてさ。明日は大雪かな~~。もう、大雪なんか降らさないでよね。季節が、おかしくなっちゃうでしょ。だって、今 7月なんだよ?あ、でも7月の雪もいいかもね…ハハ」
「おい、さっきから何言ってんだよ。強がってんじゃねぇよ」
「別に強がってなんかないもん」
「お前、泣いてんのにか?」
は?泣いて……
やだ、、いつの間に泣いてたんだろう私…
一樹の前で最悪……
「私、帰る。あっ…一応、うちの お母さんが心配してたから、大丈夫だよって伝えとくね… じゃ……」
私は一樹に、そう言って立ち上がり部屋を出ていこうとしたときだった
「実優は心配して来てくれたんじゃねぇのかよ…」
一樹が私の背中に左手を伸ばし、そのまま抱き締め呟いた
「は?ちょっと何なの?これ、何の冗談?」
「いいじゃん。月野に振られたんだろ?ならさ、俺でいいじゃん。俺なら実優の良い所も悪いところも分かってんだからさ… 」
「ちょっと本当、意味分からないんだけど。あの時のキスといい、今といい… 何?私の事からかってるの?」
「からかって、こんな事できるかよ。俺は、実優だから しただけだろ。だから、実優は鈍感なんだって さっき言ったんだよ…… 俺の気持ち気付けよ、いい加減…」
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