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そして、サマーキャンプ当日…
「あーー暑い!暑すぎる!!」
カンカンに晴れた太陽の下
ただ突っ立ってるだけでもジワリと絡み付くような汗が滲み出る
それぞれの班での仕事の役割はクーラーが効いた室内での食材切り係と、死ぬほど暑い屋外での薪集めと火おこし係に、わかれる
そして、私は屋外係
一樹は屋内……
何なのよ、普通 逆でしょ。逆!
薪を拾いながら、遠く先で女子生徒に囲まれている一樹を睨む
「佐伯さん、重そうだね。手伝おうか?」
いつの間にか、かなりの量を両手に抱えていた私。
そう言われると、けっこう重たいかも…
同じ班の羽鳥 快くんが私の薪を半分以上持ってくれた
「あ、ありがとう。羽鳥くん」
「佐伯さんは女の子でしょ。薪集めは僕逹の仕事なんだから、もっと頼ってよ」
「私、副班長だから…」
「そんなの、関係ないでしょ。女の子には変わりないんだから」
何て親切で優しい人
羽鳥くんとは、あまり話す機会もなくて ただのクラスメイトの一員って感じだったけど
こんな好青年なら、早くに知り合いになっておけば良かったかな
ハァ~ それに比べて一樹は……
今すぐにでも羽鳥くんの爪の垢を煎じてあげたいくらいだよ
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