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「え、それは……どうしよう…神谷くん」
「じゃあ、付き合う?僕と」
へ?…… 付き合う?
は? この展開はなんなの?
え?つい最近まで、一樹 私に同じようなこと言わなかったっけ?
ハハ…何それ。呆れた
本当、誰でもいいんじゃん
「うそ、嬉しい!これから、よろしくね。一樹って呼ぶから私の事、詩織って呼んでくれると嬉しいな」
「あ、一つ条件があるんだけど」
一樹は、詩織ちゃん にニコッと笑って言った
詩織ちゃんも目をキラキラさせて 次の言葉を期待している。
そして、次に放った一樹の言葉は私にとっては 理解しがたい条件だった。
「僕、名前では呼ばないから。(ねぇ)とか(なぁ)とかで、呼ぶ。それが、僕と付き合う条件」
「うん!名前くらい大丈夫」
は?大丈夫なの?それ
もはや、名前呼ばれないとかの時点でカップルとは言わないんじゃ……
「あとさ………… 僕からは手を繋いだり、デートに誘ったり、キスはしない。これが、最後の条件」
それって、付き合う意味あるの?
条件 多いし
さすがに、これは嫌でしょ…
「うん。分かった、私 神谷くんと付き合ってるってだけでいいから」
それでいいのか?
なんだそれは…… 本当、意味わからない
まさか、周りにブランド物を持ってる感覚で一樹の事を自慢したいから?
いやいや、おかしいでしょ。
一樹も、何考えてるのよ…
そして……この日から
私が、唖然と見ている前で 一樹は詩織ちゃんと 何とも理解しがたい 交際をスタートさせたのだ。
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