246人が本棚に入れています
本棚に追加
「この道で合ってるよね……」
「う…ん、多分… あの看板が正しければ…」
私と羽鳥くんは、右の道をずっと歩いてきた。
なのに、目印の木の鳥居にはつけず
広場みたいな所で行き止まりになってしまった。
その、広場の真ん中には 不気味な井戸があり
異様な空気を出している。
ここ、間違って来たよね…絶対
「佐伯さん…… この井戸に何か見覚えない?」
「え?な、ないよ… 見たことない…と思う」
井戸といったら、あれくらいしか思い出せないけど
あれは架空の物語
実際に存在するわけがない
だって、あれは ビデオを再生しなきゃ出てこないんだから。
そもそも、あれは作り物の話だもん。
実際に存在するはずないよ。
だとしたら、、、 本物の幽霊が出たりしちゃう?
なら尚更ここにいちゃダメじゃん。
とり憑かれちゃう
私は羽鳥くんの肩を叩き小声で言った。
「と、とりあえずさ、ここから出ない?気味悪いし…」
一刻も早く、この場所から立ち去りたい。
「それも、そうだね。行こうか佐伯さん」
良かった…… この場所から離れられる。
来た道を引き返そうと背を向けた瞬間だった
背後から何やら物音が聞こえてくる
後ろを振り返っちゃいけない
反射的にに防衛本能が発動する。
急いで走って逃げようとした瞬間
「待て……」
低い声が後ろから聞こえてきたのだ
最初のコメントを投稿しよう!