花ちゃんの秘密

2/2
前へ
/6ページ
次へ
「フンシンは花の弟です。 お客さんたちに、花の誕生日だと言って同じプレゼントを買わせ、一つだけ残し他を換金していたんです」 なんだって。僕はまんまと騙されたというわけか。 「でも、どうか怒らないでください。 花の国は学校がまだまだ足りないんです。子どもたちのために、花とフンシンは金を貯めていました。 やり方は汚いけれど、皆さんのおかげでたくさんの子どもたちが救われるんです」 そうだったのか。 花ちゃん、本当のことを言ってくれたら、全財産を君にあげてもよかったのに。 「ありがとうございましたっ」 ボーイの言葉を背中に聞いた。 僕は家に帰って、ナクリという単語を調べた。 娜基莉とはクメール語で「A kind of flower」と訳されるのを知った。 【完】
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加