元の世界へ

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私は別れもそこそこに鏡のもとに行った。 「長かったなぁ…」 1日もいなかったはずなのにそう思える自分がいる。 空は真っ赤な夕暮れ。 壁のように灰色ががったものも今は晴れて神社をオレンジが包み込んでいる。 赤い悲願花があたり1面咲き乱れる神社。 ふと手を首もとにやるとネックレスがかかっている。 見なくても予想はつく。 これはきっと黄色い彼岸花のネックレスだ。 「悲しい願いを叶える神社。悲しい願いを見届ける花。ここはずっとそうやって見守る神社。僕達もずっと君を見守ってるからね」 キゼは優しい口調で言ってきた。 「ありがとう、キゼさん」 最後は笑顔で そう思っていたから私は2人に笑顔を向けられた。 私は鏡の前に立つ。 曇っていた鏡が嘘のように今は全てをうつしだす。
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