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「私の…願い…?」
「そうだよ。ここから帰るために君はここで1つ願いをしなければいけない。なんでもいいんだ。そしたら君は帰れる。」
「そんな簡単なことだったんですか…?」
「ただし条件付きでね。鈴を5つ揃えなければいけないんだ、その本人が。」
それでさっき5つ揃っていると確認されたのか。
「私の願いは…お母さんと2人で笑いあって過ごす日常に帰りたい…」
ほぼうわごとのように呟いた。
「それでいいんだね?」
はい、と私は頷く。
「君の鈴を僕に渡して。場所を移動するよ。」
私は腕に巻かれた5つの鈴をキゼに渡した。
移動した先はどうやら儀式をするための場所らしい。
儀式…というか祭り事?どういう表現が正しいのか今は思い出せなかった。
キゼは着替えてくると言ってどこかに行ってしまった。
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