あの日出会ったのは、異形だった

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「ち、ちがうから...!だからその、やめっ...くすぐった...!!」 悪足掻きむなしく、再びキスの猛攻 服の中に彼の手が侵入してきて流石に焦る 「ロ、ロックさん!」 「ヤキモチ妬かせた冬さんが悪いんです」 楽しげな声 あああああもうこうなっちゃうとどうにも...! ロックさんのスイッチが、入っているのは明らかだし! 「ご、ごめんって!」 でも仁の電話は普通にいつも出て... なのに、なんで今回はこんなっ 「好きです、冬」 心臓が締め付けられる その言葉と一緒に名前を呼ばれるだけで 顔が熱くなる 「貴女は?」 「そんなの、決まって」 「言って」 言いたいのは山々だけど言わせないようにしてるのはそっちで...!! 「すっ...すきっです」 「ふふっ」 えっ、なんで笑って 「続けますね、いたずら」 「えっ?!なんでっ」 「そういう気分なんです」 10月1日 そんな出だしで始まる一日は ただでは終わらない一日になった
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