あの日の出来事

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 数日が経ち、9月24日。今日は由紀の命日だ。  優は片手に花を持ち、由紀の墓へと供える。両手を合わせ、目を瞑る。  後ろの方から、女性の声がする。 「優ーー君?」  目を開き、後ろを振り返る。そこに立っていたのは由紀の母親だ。 「こんにちわ」  優は頭を下げた。 「やっぱり優君だったわ。こんにちわ」  由紀の母親も頭を下げ返した。すぐに頭を上げ、話をし始めた。 「貴方に来てもらえて、きっと由紀も喜んでいるわね」  優は作ったような優しい笑みで言った。 「そんなこと、ないですよ」  本当にそんなことはないと思う。もしそう思ってるなら、夢の中で「ありがとう」と言ってきてもいいはずだ。
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