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そして、ダメージと言えばもう一人。
「え? お兄ちゃん、明日も学校休むの?」
「そうみたい。何だか外に出たくないって引きこもってねぇ。
ユウゴ、何か心辺りあるかしら?」
チャレンジ四日目ぐらいから
シュンヤお兄ちゃんの様子がおかしかった。
最初の方は、何で?とか、いいじゃんか、とか言いながら
一緒に居たこともあったけど、僕が何回も言うから
最後の方は、僕が何か言うと分かったってすぐに聞いてくれた。
そんなお兄ちゃんの背中はすごく暗かった。
「様子見てこようか?」
「お願いしていいかな?
食欲ないって言ってたからおかゆも作ったんだけど
持ってってくれる?」
「うん。」
お兄ちゃんの様子がおかしいのはお母さんも気づいたみたい。
今日は早く帰ってきてくれて、僕たちのご飯を作ってくれた。
「シュンヤ兄ちゃんー? 入るよー」
僕は返事を待たず部屋の中に入った。
お兄ちゃんには僕の部屋に入るなって言ったのに
お兄ちゃんの部屋には入る僕、許して。
真っ暗な部屋の中で
ベッドに潜り込んでいるお兄ちゃんを見つけた。
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