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「ありがと」
そう答えるのがいっぱいいっぱいだった。
「俺、ちょっとコンビニ行ってくる」
「え？」
「コンビニ。酒じゃないの呑みたくなった」
「あたしも行く」
その背中を追いかけようとしたけど、「いいよ。俺買いに行ってくるから。女が夜中に出歩くの危ないぞ」と、笑って断る。
「あたしも行く」
「なにか買ってきてほしいものはあるか？」
それなのに、クニヒロはあたしの話を訊こうとしない。
「あたしも行く」と、彼の腰に腕をまわして抱きしめた。
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