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第二章 34年後の地球と宇宙
1.泡の日常
地球と宇宙との間の争いは一人の少年の思いにより、幕を閉じていた。
時は21XX(事件から34年後)───
都市は高度経済成長が終わりを告げて、安定した生活を送っているものが多い。
二つの星の争いはもうなく、平和な日々が続いていたのだった。
そして、再び四月十五日宇宙人がこの都市に降り立った。
名前は過去に地球人でもあり、宇宙人でもある人物が名付けた『星河』という宇宙人だった。
彼女は決してこの平穏な日々を壊すために来たのではない。
一つの目的があったからだ。
彼女が歩いて行くと、そこには三十四年前に二つの争いを抑え、今も伝説として残されている人物の銅像と見知らぬ少年の姿があった。
銅像の後ろのプレートにはこう刻まれている。
『20XX年、二つの星の争いを抑え、今もその思いが受け継がれし者ここに眠る。』
「優人、あなたは今どこにいるの?」
彼女は一言そう告げてからその場を立ち去った。
それから約十日後再び現れたのは二つの星ではない星の人物だった。
その日はいつもと変わらない平穏な日だった。
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