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「きっと貴方は悪い呪いにかかってるだけなのです」
「まあ既に生まれた時からそのような、竹を粉砕して川に捨てるような性格でしたが」
「でも仕方ない。それでも貴方だけじゃないのです。貴方は戦いでも、彼も戦っているならば、それは戦争」
「一方的な戦いではなく、互いに平和になりたいがための、自分の正義を掲げた戦争なのです」
ごちゃごちゃと、喋るな。
フライパンをカンカンとおたまで叩いているように、頭の中に響いている。
戦争じゃない。私は、私だけでこの婚活を勝ち抜いていく。
だから。
「うっせー」
ガバッと勢いついて起き上がりながら、ぶつぶつ陰気に喋り腐ってる方角へ拳をひりあげる。
ヒットしたのか、確かな手ごたえの中、カツンカツンと床に何か当たって転がっていく。
「二日酔いの頭に響くんだよ、ゲロっ」
飲み過ぎた酒のせいか、蛙みたいな声が出る。
それと同時にブワッと目の前にヴァージンロードが浮かびあがる。
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