婚活ウォー?!ズ!

16/30
前へ
/31ページ
次へ
「そんなことあるわけないじゃない!」 「あるんですよ。宮島伊織さん、29歳」 「は?」 「航空会社の土産物屋勤務の前は、激務で合コンにも街コンにも行かなかった保育士。彼氏はいたことはあるが、腹黒く、勝気で可愛げのない計算高い性格ゆえ中続きせず、お肌の曲がり角。初恋の彼は野球部キャプテンで、昔からミーハー気質があり、初めてはそのキャプテンに、思い出を下さいと自分から」 「なんでそんなこと知ってるの!」 キャプテンの事は友達にも言ってないのに。 すると、医者は椅子に座ると長い脚を組む。 「私は魔法使いですから。貴方が人を見下し、傷つけ、自分勝手に婚活しているのを見て、腹が立ちましてね」 「べ、別に貴方には関係ないじゃない」 「さっき、あんなど派手な下着を、おもいっきり足を広げて見せてきたのに、ですか」 「それは謝ります、けど、そんな冗談面白くないって」 「――じゃあ試してみますか?」 白衣を脱ぎながら、彼が挑発するように唇を舐め口を薄く開ける。 「貴方に呪いをかけました。次に本当の運命の相手じゃない人に蛙のように足を広げたら、本当に蛙になってしまうと」 「う、うそ」 でも左手を見ると、注射を打たれ包帯を巻かれている。 さっきチクっと夢の中で刺された様な気がする。 「蛙になっても良いなら、――今からとても気持ち良くさせてあげますよ」 うう。 そんな挑発ずるい。 「声が蛙のようにガラガラですよ。……私に足を開くから」
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

150人が本棚に入れています
本棚に追加