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」
緑ちゃんはまだ22歳だし、理想が『一戸建て建ててくれて、専業主婦させてくれて、浮気できなさそうな真面目でちょっと頼りないちょろい感じの人』と私みたいに馬鹿みたいに高い理想ではないので問題ないと思う。
それどころか、そこらへんの男たちでも満たされそう。
しかもむっちむちの巨乳で、存在がエロかった。
「いらっしゃいませー。探しものがありましたら何でも言って下さいー」
にこにこと笑い緑ちゃんに、そのスーツ軍団は爽やかにお辞儀して態度も良かった。
女慣れしてるし、キャリーケース抱えて出張行く職業ってなんだろ。
蛙みたいな声の私は、在庫を取り出すだけを集中して、なるべく下を向く。
我慢だ我慢。
「あの、すいません」
……。
うおい。なぜ私に声をかけるんだ。レジの緑ちゃんに聞け。
「ご当地キャラ『バタフライ仮面天ぷらバージョン』のキーホルダーありますか?」
そんなキャラ、知らねえよ。
そう思いつつ顔をあげると、驚いた。
スーツ集団の中に居た一番年上らしそうなイケメン。
ちょっと枯れつつある40歳以上の大人の色気ってのも悪くないなあと思わせるようなイケメンだ。
「あは。やっぱり、伊織ちゃんだ」
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