婚活ウォー?!ズ!

6/30
150人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
「ああ! あの千葉病院の跡取り」 「違うよう。それは千葉司さん。結婚して小学生の息子さんいるもん」 「えーっと、年下すぎない?」 「小学生を言ってるんじゃないの。馬鹿じゃない? 司さんの弟で旺大(おうだい)君っていたじゃない?」 馨はそう言いつつ、ミルクを飲み終わったわが子を肩に抱き、とんとんとゲップさせている。 あーあ。そんな幸せそうな姿、私も早くしてみたい。 馨みたいに、オシャレにハワイで挙式して向こうで一週間子作りしたい。 「お姉ちゃん、旺大君はどうなの?」 「ああ、名前だけは恰好良いのにデブで生意気でぶっさいくで、油ギッシュで最悪だったじゃん。パス。今何してるの? 引きこもり?」 馨は哺乳瓶を洗い出したので、私はソファを占領して携帯を取り出す。 連絡帳には800件ちかくアドレスが入っているのに、ラインを始めたら200ぐらいしか連動出来なかった。ラインをしてないのか、連動させてないのか、……アドレスがもう使われてないのか。 分からないけれど、私の時間がじわじわと短くなっていってるのが分かる。 「旺大君もお医者さんしてるよ。この前、お見合いして婚約してたのに破棄しちゃったんだって」
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!