結婚式してみようかな。

14/132
974人が本棚に入れています
本棚に追加
/243ページ
「……あー、なるほど」 魔王は鼻をこすると満更でもない様子でにやにや笑う。 「まぁ、そうだな。今までの過程からしてそうだよなぁ。うんうん」 1人で何を納得してんだよ、気持ち悪いなぁと思いながらも聞きたくない。 のに、聞かねばならない。 「何でしょうか?」 尋ねたら、にやりと死んだ目で微笑まれた。 「勇者にヤキモチを妬いていたのだな。仕方ない」 「無理。まじ無理。それ勘違い」 と、心の中の言葉が漏れてしまった。 「怒るな怒るな。お前は顔だけは良いのだから」 「顔も良い、だよ!」 と結構がちの本音を言ったのに、魔王はどこ吹く風だ。 自分に都合の良い頭しやがって。 「ヤキモチだとしたら、勇者の事を忘れてくれます?」 面倒くさいながらも、その面倒な性格を利用させてもらう。 「俺が一番じゃないなら結婚しません」
/243ページ

最初のコメントを投稿しよう!