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俺がローを選ばないと、世界問題に発展するのは分かっていた。
けれど、どうしてもリーから離れたくなくて、後ろに隠れた。
「それが答えか!」
「どうしたの? 大丈夫?」
俺を心配してくれる白馬の王子と、俺を開国しようとする悪の王。
選ぶ相手は一目瞭然だった。
「えっと、マリッジブルーです」
だが俺は二人を転がす方法を考えていた。
「まりっじぶるー? どこのグランドラインだ」
「違いますよ。結婚前に不安から鬱になっちゃうんです。……俺はグーの気持ちがわかります。こんな場所で愛を確かめ合うなんて、普通じゃありません」
間違いない俺の王子は俺を抱え馬に乗せながらローに言う。
「結婚前に不安になった彼は、俺がしばらく預かります」
「リー……」
俺を守ろうとするリーが、なんだか今日は格好良かった。
「二人は、お互いの事をあまりにも知らなすぎてこんなことになるんです。交換日記からやり直してみてください」
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