976人が本棚に入れています
本棚に追加
『~~ノノ))((~-』
リーが書いた触手語は、ミミズがうごめいているような落書きにしか見えなかった。
「……なんて書いてるの?」
『触手はこんなにしなるのに、俺の心は柔軟になれない。貴方に会えないだけで、手紙を持つ手が止まらず、思いが溢れて止まらないのです』
「長! こんな一文で、こんな長いのか!」
びっくりした。触手語、奥が深い。
「まあ、いいんじゃない。これに、季節の花は何を送ろうか」
レイニンちゃんが楽しそうに、牧場内の草や木を見渡す。
いやあ……この文を送ったら、俺がローを好きだと勘違いされちゃうだろ。
「あ、いいものがあった」
「グー?」
俺は馬の尻尾の毛を一本引き抜くと、手紙に一言添えて封筒にいれた。
『寂しくならないよう、俺の下の毛を送ります』
この後、DNA検査した魔王から遠隔操作の触手でめちゃくちゃぼこぼこにされた。
最初のコメントを投稿しよう!