結婚式してみようかな。

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「そもそも恋人ではなく、俺の失言から絡まれるようになっただけの関係です」 「そうよねえ。でも、……ほら、言おうと思ってたんだけど」 「何です?」 「リカルドくんは、初代勇者の生まれ変わりとか転生とか言ったら笑う?」 それは転生系小説は溢れているので笑ってしまう。できれば無い方向でお願いしたい。 「で、君が初代勇者の最愛の人、女体盛りの美女、アザレアの生まれ変わり」 「いやいやいやいやいや、何、女体盛りって」 急に触手で頭を殴られた様な展開に突っ込み場所が分からない。 けれど、レイニンさんの顔はちょっと真面目だった。 「勇者の恋人が、永遠の美を保つためにって、夜な夜な美女を襲ってたのよ。それを知ってるから魔王も勇者の恋人が嫌いでさあ、で、あんがたその産まれ代わりって分かってるから、意地悪してるんじゃない?」 「……なんで?」   は! 勇者の恋人を、来世で寝取る。 つまり魔王の目的は、寝取られ!?
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