結婚式してみようかな。

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……だったらローは俺と結婚(?)したら、満たされるのか。 俺ではなく、結ばれない勇者の事を思って俺と結婚するのか。 この美形で、テクニシャンで世界中の女性のヒモである俺を、あて馬に使うのか。 まじか。すっげ腹立つ。 「レイニンさん、魔王を封印するか暗殺しましょう」 もう振りまわされたくない。 俺がローを倒したら、俺が魔王になるわけじゃん。 で、俺は世界中の女性に愛されるわけじゃん。 「勇者はどうしても彼を殺せなかったのよ。貴方にできる?」 「する。……したい。その、えっと封印はどんな封印するんすか?」 念のためだ。念のため、封印の方法も聞いておこう。 「まず、触手文で魔王を呼び出す。勇者の名前でね」 ここで触手語を勉強してないのでアウトか。 「で、のこのこやってきた魔王を、女性の剣士や魔女、騎士に際どい格好で囲んで士気を下げて、止めを刺す」 女性嫌いって部分を徹底的に攻める、意外とえげつない方法だった。
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