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「お、おま、おまえ、あれだ。あれだからな!」
「……うん? 何、グー」
俺に近づくが、そのむわんとした体臭になぜか顔が赤くなる。
「お、お前、命、狙われてる。俺、お前、守る」
「え、なんで片言なの? 俺が命狙われてる? えーっと」
リーは少し首を傾げてから、俺を頭の上からつま先まで見てくる。
ああん。視線だけで愛撫されてる。これって……もしや、欲求不満?
「俺がグーを守るなら分かるけど、グーが俺を守るのは痴漢ぐらいしか無理だよー」
「はあ!?」
人がトゥインクルトウィンクルしてるのに、お前、爽やかになんで毒を吐くんだ。
「俺、レベル100の限界を超える修行をしてるんだ。グーは、なんでか知らないけどレベル2になってるけど、必殺技は」
「『妊娠しそうな流し目』で、状態異常、虜ってやつだ」
「あはは。それは俺には取得できなさそうな必殺技だ。でも、暗殺者には無効化でしょ。大丈夫。俺は俺を守るから」
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