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Side:ロベルト・タナカ
触手から音声が出なくなった。
グーに持たせた触手phoneが故障か寿命か、殺されたか。
折角電話で自慰を聞けると楽しみにしていたのだが。
「魔王様、四天王全員が、結婚式で余興をしたいと言ってるのですが」
「浮かれ過ぎだと、却下しろ」
この触手城の一階フロアから四階フロアに部屋を構えている四天王が、協力して何かをするように思えない。どさぐさに紛れて誰かを暗殺するんだろう。
「おかわいそうに、魔王様。ただの暇つぶしで、玩具をからかうためだけの結婚式なのに、玩具と離れちゃって」
「そうだろう。可哀想だ」
執事で、城を留守にする時に番人になってもらっているツォーガネが、ハンカチで目元を押さえている。
吸血鬼の祖で、人間一人の血を全て飲む干すと50年は生きて入れる生き物。
見た目は10歳ほどの美少年のせいか、俺のタイプではないので隣に居ても襲わなくてすむ。
頭も切れるので傍に居ても何らストレスではない。
「可哀想です。本気じゃないのに、あのグイードとかいう人間、身の危険を感じちゃって面白いし」
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