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「あ?」
にこにこと笑う、腸まで真っ黒なツォーガネを睨む。
「魔王様は、あの人間に本気じゃないでしょ。ほんの50年で死んじゃう玩具に」
にこにこ笑う。
が、なんだろう。確かにそうなのだが、俺が言ってもいいが他人な言うのは妙に勘に触る。
「本気ではないが、俺と同じぐらいの寿命を分けてやっても良いぐらいには気に入ってるぞ」
「じゃあなんで襲わないんですか。すぐ死んじゃいますよ」
にこにこと、笑顔は絶やさず。
そこらへんの頭の悪い人間ならば、このツォーガネの美麗さに騙され、のこのこ血を吸われたかもしれない。
が、今はその美貌され気に食わない。
「魔王様、口だけで一行にあの人間にエロい事されないじゃないですか」
「口で抜いたこともないが、確かに口ぐらいならいいか」
「そうやって躊躇している間に、また勇者に騙された時みたいに封印されちゃうか勇者みたいに簡単に死なれてしまいますよ」
封印、か。
脱ぎたての勇者のパンツと、勇者が俺の顔を見て号泣する様子が思い出される。
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